忙しいときなどに重宝するのがさっといれられるインスタントコーヒー。在宅勤務が広がるなか、手軽な気分転換になる。アレンジすれば飲み方も広がりそうだ。
インスタントコーヒーの原材料は、焙煎してひいた状態のコーヒー豆100%。カフェ経営をサポートする日本カフェプランナー協会(東京・目黒)代表の富田佐奈栄さんは、「レギュラーでおいしくいれるのは難しい。インスタントなら誰でも簡単においしく作れ、管理も楽」と話す。
湯を注ぐだけの手軽さだが、「まずは目分量ではなくラベルに表示してある通りにいれてほしい」。日本インスタントコーヒー協会(東京・渋谷)の熊谷和広さんはこう話す。基本は小さじ1杯(約2g)に湯140~170ml。沸騰して1分ほどおいてから注ぐといい。
■90℃前後が適温 軟水や水道水を
「90℃前後がバランスよく抽出できる適温。カルシウムやマグネシウムの濃度が低い軟水のミネラルウオーターや水道水が適している」(熊谷さん)。最後にムラが出ないようよくかき混ぜれば、口当たりよく仕上がる。
コーヒーに含まれるカフェインには朝の目覚めを助けたり、勉強や仕事の能率を上げたりする効果がある。コーヒーの豆知識を紹介するブログを立ち上げ、著書もある岩田リョウコさんは自宅にエスプレッソマシンもあるが、毎朝愛用しているのはインスタント。「温度が高いほど苦味成分であるカフェインが抽出される。苦味を抑えたい日は、80℃程度でいれている」と話す。
裏技もある。富田さんがインスタントを飲むときは、「スプーン1杯の水で、軽く粉を練ってから湯を注ぐ」。水と混ぜることで熱湯で溶けにくい成分がほどけ、香りが立ち、味がまろやかになる。
より簡単に、おいしく仕上げる方法は「電子レンジで、2分温める作り方」(富田さん)。インスタントに適量の水を加え、かき混ぜずに500wの電子レンジで2分ほど加熱する。取り出したときには、熱々のコーヒーが出来上がっている。湯を注ぐよりも風味を強く感じられるという。「表面に浮いた粉が熱でゆっくり溶かされることでダマにならず、香ばしさやコクが増すからでは」
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