米Microsoftは12月14日(現地時間)、2020年中にも「Windows 11」の既定のターミナルアプリを「Windows Terminal」へ変更する方針を明らかにした。
既定(デフォルト)のターミナルとは、コマンドライン(CUI)アプリケーションを開いたときに現れる、所謂「黒い画面」のことを指す。Windowsの場合、黎明期からずっとデフォルトターミナルは「Windows コンソールホスト」(conhost.exe)であり、そのなかで「コマンド プロンプト」や「PowerShell」が開かれる仕組みになっていた。OSの処理をフック(追加の処理を挿入する仕組み)してコンソールホストを置き換えるサードパーティ製のターミナルもあったが、OS標準の機能として用意されたものではない。
しかし、Windows 11ではこの仕組みが内部的に改善され、10月にリリースされた「Windows Terminal 1.11」ではついにデフォルトターミナルを「Windows コンソールホスト」以外に置き換える機能が正式に実装された。「Windows Terminal」はタブUIになっているので、複数のCUIアプリを利用してもデスクトップにウィンドウが散らばることもない。
「Windows Terminal」のデフォルトターミナル化は、まず「Windows Insider Program」のプレビュー版Windows 11でテストされる。大きな問題がなければ、徐々に提供範囲が拡大され、最終的には製品版にも提供されるはずだ。
また、興味のあるユーザーは一足先に手動で「Windows Terminal」をデフォルトターミナルとしてもよい。「Windows Terminal」の設定画面や「設定」アプリの[プライバシーとセキュリティ]-[開発者向け]セクションなどから変更できる。
なお、「Windows Terminal」(製品版とプレビュー版の両方)は14日付けでアップデートされているが、内容は不具合の修正と「Cascadia Code」フォントのアップデートのみだ。新機能の追加は来年になるとみられる。
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