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Sunday, December 13, 2020

「夢の続き」は終わり“新庄ロス”に突入…天性のエンターテイナーを受け入れる度量は12球団にないのか - 中日スポーツ・東京中日スポーツ

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トライアウトに参加した新庄剛志氏=12月7日

トライアウトに参加した新庄剛志氏=12月7日

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◆記者の目

 1年前の2019年11月中旬。現役引退後、バリ島に移住していた新庄剛志氏のインスタグラムをフォローした。突然の現役復帰宣言をしたからだ。「みんな、夢はあるかい? 1%の可能性があれば必ずできる。今日からトレーニングを始めて、もう一回、プロ野球選手になろうと思います。みんなも、なにか挑戦しようぜ!」

 48歳でこんな粋なセリフをスマートに口に出来る人間が、何人いるだろうか。記者はそんな思いを抱く一方、現役復帰宣言は正直、半信半疑な気持ちもあった。ただ、新庄氏の日々、更新されるインスタグラムを目の当たりにしていくたびにその“本気度”を実感。肉体は日を追うごとに研ぎ澄まされていった。

 1年の入念な準備期間を終えて迎えた12月7日・プロ野球12球団合同トライアウト。現場に足を運び記者席でその一挙手一投足を追ったが、やはり華があるし、オーラも漂う。左前適時打という結果を出すあたりもスターの証し。13年間もブランクのある人間が1年の練習で復帰できるほど甘い世界ではない…という意見は、百も承知だ。それでもコロナ禍で苦しい球団経営という背景もあり、獲得に乗り出す球団があるのではないかと踏んでいた。

 しかし…。新庄氏が設定した期限内でのオファーはなく復帰を断念。記者はいま、完全に「新庄ロス」だ。なぜ12球団はこれほどのエンターテイナーを放置するのか。戦力として微妙というのであれば、メジャーのように春季キャンプ招待選手として打診。新庄氏の「夢」の続きを1カ月延長させ、判断を下しても遅くはない。新庄氏も「外野の守備を若い選手に伝えたい」と話しており必ずやプラスをもたらしたことだろう。

 受け入れる側の12球団、そして12人の監督にその度量がないということだろうか。王監督、長嶋監督、野村監督、星野監督、仰木監督…。ファンファーストの指揮官たちなら、新庄獲得に動いた気がしてならない。(伊藤哲也)

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