
この夏、本当に東京オリンピック・パラリンピックを開催することができるのか──毎日報道される新型コロナウイルス感染者の数字を祈るような思いで見ているアスリートが多いのではないでしょうか。 【写真】東京五輪最有力の現役JKサーファーの波乗り写真(全5枚) そのカギを握るかもしれないのが「ワクチン」です。日本でも高齢者への接種は今年4月から始まると見られていますが、もしそれによって国内外の感染拡大が抑えられれば、菅義偉首相が2021年1月18日の施政方針演説で述べたように「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」として、堂々と開催することができるでしょう。 ただ、加藤勝信官房長官は翌19日の記者会見で「ワクチンを前提としなくても、安全・安心な大会を開催できるよう、必要な検査、行動管理をはじめとした総合的な感染症対策について検討が進められている」と、東京五輪開催にあたってワクチン接種を前提としない考えを示しました。
選手にワクチン接種をしなくても五輪は開けるか?
また、WHO(世界保健機関)の緊急事態対応の担当者は同月25日、「最前線で働く医療従事者や高齢者、社会で最も弱い立場にある人々が最初にワクチン接種を受ける必要がある」と語り、東京五輪参加選手への優先的なワクチン接種に否定的な考えを示しました。 果たして、選手にワクチンを接種しなくても、東京五輪を開くことはできるのでしょうか。 感染症疫学が専門で、米国CDC(疾病予防管理センター)に勤務後、厚生労働省で検疫官などを務めた経験を持つ、医師で作家の木村もりよさんはこう話します。 「ワクチンには一定期間の感染予防効果があるとされていますが、若い五輪選手は感染しても重症化しにくいので、WHOの言う通りワクチン接種の優先順位は低いと言えます。重症化しやすい高齢者と新型コロナ対応する医療関係者に優先して打つべきです」
五輪までに国民全員に打つのは難しい
実際、日本における新型コロナの死者は、約86%(5360人中4594人)が60代以上です。一方、五輪の中心となる10代、20代の死者は全体の約0.037%(2人/2021年1月27日時点)。決して侮ってはいけない感染症とはいえ、若い人のリスクは圧倒的に低いことがわかります。 それに、現実問題として東京五輪が開催される8月までに「国民全員にワクチンを打つことは難しいでしょう」と木村さんは指摘します。そのような状況の中で、「東京五輪を開くため」という理由だけで、命を脅かされる危険性の高い人たちを差し置いて若い選手たちが打つことは、国民感情としても許されないでしょう。 ただ、欧米で接種が始まっている「ファイザー(米)&ビオンテック(独)」や「モデルナ(米)」のワクチンは、臨床試験で約95%もの高い感染予防効果が示されています。日本でも接種が始まることで、コロナ禍が終息するのではないかと期待する向きも多いのではないでしょうか。ただし、これについても楽観視はできないと木村さんは話します。 「臨床試験で、自分が感染することは一定期間防げることが示されています。しかし、ワクチンを接種した人が、他人に感染させないかどうかはまだわかりません。なので、ワクチンが普及したからといって、必ずしもコロナ禍が終息するとは限りません」

この夏、本当に東京オリンピック・パラリンピックを開催することができるのか──毎日報道される新型コロナウイルス感染者の数字を祈るような思いで見ているアスリートが多いのではないでしょうか。 【写真】東京五輪最有力の現役JKサーファーの波乗り写真(全5枚) そのカギを握るかもしれないのが「ワクチン」です。日本でも高齢者への接種は今年4月から始まると見られていますが、もしそれによって国内外の感染拡大が抑えられれば、菅義偉首相が2021年1月18日の施政方針演説で述べたように「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」として、堂々と開催することができるでしょう。 ただ、加藤勝信官房長官は翌19日の記者会見で「ワクチンを前提としなくても、安全・安心な大会を開催できるよう、必要な検査、行動管理をはじめとした総合的な感染症対策について検討が進められている」と、東京五輪開催にあたってワクチン接種を前提としない考えを示しました。
選手にワクチン接種をしなくても五輪は開けるか?
また、WHO(世界保健機関)の緊急事態対応の担当者は同月25日、「最前線で働く医療従事者や高齢者、社会で最も弱い立場にある人々が最初にワクチン接種を受ける必要がある」と語り、東京五輪参加選手への優先的なワクチン接種に否定的な考えを示しました。 果たして、選手にワクチンを接種しなくても、東京五輪を開くことはできるのでしょうか。 感染症疫学が専門で、米国CDC(疾病予防管理センター)に勤務後、厚生労働省で検疫官などを務めた経験を持つ、医師で作家の木村もりよさんはこう話します。 「ワクチンには一定期間の感染予防効果があるとされていますが、若い五輪選手は感染しても重症化しにくいので、WHOの言う通りワクチン接種の優先順位は低いと言えます。重症化しやすい高齢者と新型コロナ対応する医療関係者に優先して打つべきです」
五輪までに国民全員に打つのは難しい
実際、日本における新型コロナの死者は、約86%(5360人中4594人)が60代以上です。一方、五輪の中心となる10代、20代の死者は全体の約0.037%(2人/2021年1月27日時点)。決して侮ってはいけない感染症とはいえ、若い人のリスクは圧倒的に低いことがわかります。 それに、現実問題として東京五輪が開催される8月までに「国民全員にワクチンを打つことは難しいでしょう」と木村さんは指摘します。そのような状況の中で、「東京五輪を開くため」という理由だけで、命を脅かされる危険性の高い人たちを差し置いて若い選手たちが打つことは、国民感情としても許されないでしょう。 ただ、欧米で接種が始まっている「ファイザー(米)&ビオンテック(独)」や「モデルナ(米)」のワクチンは、臨床試験で約95%もの高い感染予防効果が示されています。日本でも接種が始まることで、コロナ禍が終息するのではないかと期待する向きも多いのではないでしょうか。ただし、これについても楽観視はできないと木村さんは話します。 「臨床試験で、自分が感染することは一定期間防げることが示されています。しかし、ワクチンを接種した人が、他人に感染させないかどうかはまだわかりません。なので、ワクチンが普及したからといって、必ずしもコロナ禍が終息するとは限りません」
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