日本国憲法の施行から74年となる憲法記念日の3日、国会前で「5・3憲法大行動」があった。登壇した護憲派の識者らはコロナ禍での現政権の対応に「多くの国民は個人としての尊厳すら奪われている。憲法に真っ向から違反する政治のあり方だ」などと批判を強めた。
作家の雨宮処凛さんは「生活困窮者から届くSOSはこの1年余りでより深刻になってきている。女性の自殺も増えている。憲法が保障する生存権が守られていない」と述べた。日本体育大の清水雅彦教授(憲法学)は、改憲手続きに関する国民投票法改正案の成立を急ぐ与党に「いま集中して取り組むべきことはコロナ対策だ」と指摘。「反憲法政治を終わりにして立憲主義を取り戻そう」と参加者に呼びかけた。
江東区のパート木田よし子さん(70)は「子どもたちを戦争に参加させることは絶対にあってはいけない。大事な憲法を守らなければ」と力を込めた。大田区から夫婦で参加した渡辺誠さん(68)は「報道機関の世論調査では、改憲に賛成派の人の割合が増えてきていると聞く。中身の議論が十分でないまま進められるのは怖い」、妻の新子さん(68)は「憲法がゆがめられるのは困る。一人一人の意思表示が大事だと思う」と話した。
新型コロナウイルスの感染対策として集会の模様は動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信された。(三宅千智)
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