職域接種や高齢者以外を対象とした接種もスタート、1日あたりの接種が120万回を超える日も出るなど、順調に進んでいるかに見えた新型コロナウイルスのワクチン接種。しかしここに来て“急ブレーキ”がかかった格好になっている。 【映像】ワクチン接種への根強い慎重論 懸念を解くには?青木さやかと考える 6日、9月までのファイザー製ワクチンの供給計画を発表した河野太郎ワクチン接種担当大臣。「モデルナのワクチンの量だが、当初の契約は第2四半期に4000万回分ということになっていたが、(6月末の)第2四半期分で供給を受けたモデルナのワクチンは1370万回分」と説明、大規模接種や職域接種で使われているモデルナ製ワクチンについて供給量が当初の予定より6割ほど少なくなっていることを明らかにした。
日本のワクチン接種の進捗状況について、医療ジャーナリストで広島大学医学部客員准教授の市川衛氏は「率直に言って、想像した以上に接種のスピードは早く、上手くいっている」との見方を示す。 「2月に自治体で感染対策を行っている専門家に取材した際、“高齢者への接種が終わるのはいつ頃か”と尋ねると、“来年の夏頃ではないか”という答えが返ってきた。ワクチンの量には限りがあるので、感染状況が深刻で死者数も多いところが優先されていた。日本には1億人以上の国民がいて、うち3500万人以上の高齢者だという中、欧米諸国に比べれば感染者数も死者数も少ないので、供給量が見込めなかった。加えてロジスティクスも全て手探りということもあり、当時は現場の誰もが見通しを立てられなかったし、まして7月の段階で高齢者の7割が少なくとも1回の接種を完了することになるとは、誰も想像していなかったといっても過言ではない」。
その上で今回の問題について市川氏は「様々な受け止めがあると思うが、基本的には接種のスピードの上がったということによって起きた事態だというふうに理解したほうがいい」と話す。 「5月9日に菅総理が“1日100万回を目標にする”と言った時、多くのメディアや自治体の担当者が、“そんなことはできない”と声を上げたことを、多くの方が覚えていると思う。実際、これは非常に高い壁だったし、本当に超えられると思った人の方が少なかった。それでも行政も含め、現場の人々の努力によって、1日120万回という想像もしていなかった回数が接種できるようになった結果、用意していたワクチンが足りなくなってしまった。見方を変えれば、成功しているが故に起きてしまっている事態だとも言える。政府がモデルナのワクチンを職域接種に回すという判断をしたのも、今から振り返ればやりすぎだったんじゃないかと言われるかもしれないが、あの時点で今の接種スピードを見込めというのは、ちょっと酷だ」。
職域接種や高齢者以外を対象とした接種もスタート、1日あたりの接種が120万回を超える日も出るなど、順調に進んでいるかに見えた新型コロナウイルスのワクチン接種。しかしここに来て“急ブレーキ”がかかった格好になっている。 【映像】ワクチン接種への根強い慎重論 懸念を解くには?青木さやかと考える 6日、9月までのファイザー製ワクチンの供給計画を発表した河野太郎ワクチン接種担当大臣。「モデルナのワクチンの量だが、当初の契約は第2四半期に4000万回分ということになっていたが、(6月末の)第2四半期分で供給を受けたモデルナのワクチンは1370万回分」と説明、大規模接種や職域接種で使われているモデルナ製ワクチンについて供給量が当初の予定より6割ほど少なくなっていることを明らかにした。
日本のワクチン接種の進捗状況について、医療ジャーナリストで広島大学医学部客員准教授の市川衛氏は「率直に言って、想像した以上に接種のスピードは早く、上手くいっている」との見方を示す。 「2月に自治体で感染対策を行っている専門家に取材した際、“高齢者への接種が終わるのはいつ頃か”と尋ねると、“来年の夏頃ではないか”という答えが返ってきた。ワクチンの量には限りがあるので、感染状況が深刻で死者数も多いところが優先されていた。日本には1億人以上の国民がいて、うち3500万人以上の高齢者だという中、欧米諸国に比べれば感染者数も死者数も少ないので、供給量が見込めなかった。加えてロジスティクスも全て手探りということもあり、当時は現場の誰もが見通しを立てられなかったし、まして7月の段階で高齢者の7割が少なくとも1回の接種を完了することになるとは、誰も想像していなかったといっても過言ではない」。
その上で今回の問題について市川氏は「様々な受け止めがあると思うが、基本的には接種のスピードの上がったということによって起きた事態だというふうに理解したほうがいい」と話す。 「5月9日に菅総理が“1日100万回を目標にする”と言った時、多くのメディアや自治体の担当者が、“そんなことはできない”と声を上げたことを、多くの方が覚えていると思う。実際、これは非常に高い壁だったし、本当に超えられると思った人の方が少なかった。それでも行政も含め、現場の人々の努力によって、1日120万回という想像もしていなかった回数が接種できるようになった結果、用意していたワクチンが足りなくなってしまった。見方を変えれば、成功しているが故に起きてしまっている事態だとも言える。政府がモデルナのワクチンを職域接種に回すという判断をしたのも、今から振り返ればやりすぎだったんじゃないかと言われるかもしれないが、あの時点で今の接種スピードを見込めというのは、ちょっと酷だ」。
からの記事と詳細 ( ワクチン不足は接種スピードの加速によって起きた事態? 夏野剛氏「“1日100万回なんて無理”と言っていたメディアは反省を」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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