京都市で、新型コロナウイルスワクチンの接種の予約に、またもや混乱が生じている。始まったばかりの64歳以下の接種予約が、困難になっている。
問題が起きているのは「京あんしん予約システム」。接種券が届き始めた64歳以下の市民の個別接種の予約をインターネットで受けるため、6月28日に運用が始まったが、初日に早くも「予約できない」との問い合わせが入ったのだ。
実際、予約はできなくなっている。システムを開くと、「ファイザー社製ワクチンの供給が不安定で不足し、多くの診療所・病院等でワクチン確保が困難になっており、予約枠を提供できない状況になっている」との説明が表示される。
このシステムは、かかりつけ医がいなくても医療機関での個別接種を安心して予約できるよう作られた。府医師会が運用。約100の医療機関から好きな場所を選べるのが特徴だ。
4月からの高齢者の個別接種予約では、多くの医療機関が予約可能であることを公表せず、定期的に通院している人の予約に限る「一見(いちげん)さんお断り」状態となり、公表している医療機関に予約が殺到した。その反省もあって作られたシステムのはずだった。
国からの供給量が激減
問題の原因は、国がファイザー製ワクチンの市町村への供給を7月から大幅に減らしたことにあると、京都市の担当者は言う。
市によると、国は自治体の人口や希望量に応じて、2週間ごとにファイザー製ワクチンを分配している。市には5月下旬以降、一度に150箱(17万5500回分)が供給されてきたが、今月5~18日分は118箱(13万8060回分)、19日~8月1日分は80箱(9万3600回分)に絞られる見通しなのだ。
そこで市は、各医療機関への分配量を、今月5日の週から1週間あたり20瓶(120回分)に減らすことを決めた。それまでは最大で70瓶(420回分)を配っていた。その結果、医療機関は64歳以下の予約を受けることが難しくなり、システムでの予約が困難になったというわけだ。
市医療衛生推進室の担当者は「1回目を受けた人の2回目分の確保が先で、新しい予約が難しい状況になっている。国には希望量を届けてほしいと要望している。供給状況に合わせて接種の案内をするので、焦らず待ってほしい」と話している。
病院や診療所の多くは対応に追われている。堀川病院(上京区)は1日、64歳以下で12日以降に1回目の予約が入っている人の予約はキャンセルし、新規の予約も受けないと発表した。キャンセルは300人に及ぶ。
7月は週300~400人ほどの接種予約が入っており、そのうち高齢者が週180~200人ほど。市の分配量では高齢者分にも不足が出るといい、補充を市と調整しているという。
担当者は「職員総出でキャンセルの電話を入れている。怒りの矛先が向くのは病院。今後の接種予定を答えられないのも、もどかしい」と話した。
一方、集団接種の予約登録も、市のポータルサイトなどで受けている。接種日時は指定できず、1週間前に場所などと合わせて案内される仕組み。市は早ければ7月上旬から接種を案内する想定だったが、見通せない状況だという。(高井里佳子、永井啓子)
6月下旬までは予約「選び放題」
実は6月下旬、64歳以下で接種券すらない市民が、スムーズに医療機関で接種できていた実態があった。
左京区の会社員男性(30)…
京都市で、新型コロナウイルスワクチンの接種の予約に、またもや混乱が生じている。始まったばかりの64歳以下の接種予約が、困難になっている。
問題が起きているのは「京あんしん予約システム」。接種券が届き始めた64歳以下の市民の個別接種の予約をインターネットで受けるため、6月28日に運用が始まったが、初日に早くも「予約できない」との問い合わせが入ったのだ。
実際、予約はできなくなっている。システムを開くと、「ファイザー社製ワクチンの供給が不安定で不足し、多くの診療所・病院等でワクチン確保が困難になっており、予約枠を提供できない状況になっている」との説明が表示される。
このシステムは、かかりつけ医がいなくても医療機関での個別接種を安心して予約できるよう作られた。府医師会が運用。約100の医療機関から好きな場所を選べるのが特徴だ。
4月からの高齢者の個別接種予約では、多くの医療機関が予約可能であることを公表せず、定期的に通院している人の予約に限る「一見(いちげん)さんお断り」状態となり、公表している医療機関に予約が殺到した。その反省もあって作られたシステムのはずだった。
国からの供給量が激減
問題の原因は、国がファイザー製ワクチンの市町村への供給を7月から大幅に減らしたことにあると、京都市の担当者は言う。
市によると、国は自治体の人口や希望量に応じて、2週間ごとにファイザー製ワクチンを分配している。市には5月下旬以降、一度に150箱(17万5500回分)が供給されてきたが、今月5~18日分は118箱(13万8060回分)、19日~8月1日分は80箱(9万3600回分)に絞られる見通しなのだ。
そこで市は、各医療機関への分配量を、今月5日の週から1週間あたり20瓶(120回分)に減らすことを決めた。それまでは最大で70瓶(420回分)を配っていた。その結果、医療機関は64歳以下の予約を受けることが難しくなり、システムでの予約が困難になったというわけだ。
市医療衛生推進室の担当者は「1回目を受けた人の2回目分の確保が先で、新しい予約が難しい状況になっている。国には希望量を届けてほしいと要望している。供給状況に合わせて接種の案内をするので、焦らず待ってほしい」と話している。
病院や診療所の多くは対応に追われている。堀川病院(上京区)は1日、64歳以下で12日以降に1回目の予約が入っている人の予約はキャンセルし、新規の予約も受けないと発表した。キャンセルは300人に及ぶ。
7月は週300~400人ほどの接種予約が入っており、そのうち高齢者が週180~200人ほど。市の分配量では高齢者分にも不足が出るといい、補充を市と調整しているという。
担当者は「職員総出でキャンセルの電話を入れている。怒りの矛先が向くのは病院。今後の接種予定を答えられないのも、もどかしい」と話した。
一方、集団接種の予約登録も、市のポータルサイトなどで受けている。接種日時は指定できず、1週間前に場所などと合わせて案内される仕組み。市は早ければ7月上旬から接種を案内する想定だったが、見通せない状況だという。(高井里佳子、永井啓子)
6月下旬までは予約「選び放題」
実は6月下旬、64歳以下で接種券すらない市民が、スムーズに医療機関で接種できていた実態があった。
左京区の会社員男性(30)…
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