目の眩むような、終わりなき青春を生きる
ニューアルバム『FOREVER DAZE』全曲レビュー!
文=小池宏和
どんな表現ジャンルにもかかわらず、普遍的な表現を繰り広げることが、とても難しい時代だと思う。当たり前だと思っていたもの、当たり前に存在していたものが土台から崩れ、ひとつの意見に対してはすぐさま異論が飛び交う。どうしても、何か確固たるものを指針とすることが難しい環境の中を我々は生きている。それはプロの表現者ばかりではなく、さまざまな境遇に生きる人々にとっても共通した実感ではないだろうか。RADWIMPSのニューアルバム『FOREVER DAZE』は、まずタイトルがそんな複雑な時代を的確に捉えている。「永遠の揺らめき」である。「永遠」なのに「揺らめき続けている」この感じ。心を翻弄され、目眩を起こす日々を捉えたタイトルである。そして本作は、全編が驚くほど瑞々しい、ポップなエネルギーに満ち溢れた作品になっている。なぜ、RADWIMPSはそんなアルバムを生み出すことができたのだろう。次から次へと襲いくる出来事に揺らめき続ける日々。それはたとえば、青春に似ている。だからこそ彼らは、この難しい時代にフレッシュかつ力強く、対峙しているのである。全14曲を紐解くことを試みた本稿が、『FOREVER DAZE』にじっくり向き合うための一助となれば幸いだ。(以下、本誌記事に続く)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年1月号より抜粋)
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