「記憶にない」「覚えていない」。旧統一教会との関係が明るみに出ていながら、国会で「はぐらかし答弁」に終始した山際大志郎氏が、ついに24日(2022年10月)に経済再生相を事実上更迭され、翌25日には衆院本会議で岸田文雄首相が「深くお詫びを申し上げます」と謝罪するという極めて異例の展開に。急転直下のドタバタ劇を、各局ワイドショーは「ようやく」「後手後手」「終わりではない」などと、批判的に報じました。
(J-CAST)ワイドショー通信簿の「『(略)山際大臣辞任』の後手後手 堤伸輔『内閣支持率をみながらの後追いに』」(25日、テレビ朝日系「モーニングショー」)は、総理周辺の声を紹介。「予算委員会が終わって総理がみんなを集めた。山際大臣は厳しいだろうという意見を聞いて判断したんだろう」「国会が始まる前も考えたが、山際大臣が説明の準備をしているということで国会前の辞任はなかった。国会が始まると説明が十分でなくこのタイミングになった」とありました。
「しっかり説明するまで国民は納得しない」の声も
緩い対応に呆れてしまいます。堤伸輔氏(フォーサイト元編集長)が「たった一人の救いどころのない大臣の進退すらきれいに処理できない。みんなを集めないと判断できないのか」と、首相の危機管理能力のなさを指摘したのも分かります。
「山際大臣、ようやく辞任 日テレ下川美奈『往生際も悪いという印象しか』」(25日、日テレ系「スッキリ」)では、日本テレビの下川美奈・社会部長が「山際大臣の発言はすべてが軽く、他人の話をしているような答弁を繰り返していた」と批判していました。
「山際大臣の辞任で『旧統一教会と政治判断』の関係はうやむやに? 安住紳一郎アナ(略)」(25日、TBS系「THE TIME,」)は、視聴者の声として、「辞任して終わりではない。しっかり説明するまで国民は納得しない」(10代女性)、「宗教への忖度をしない人に国民のことを考えてもらいたい」(40代女性)などの厳しい意見を紹介。司会の安住紳一郎アナは「旧統一教会のことを考えて政治判断を何かしてはいないか。そういうことは確かに気になる。でもこれは説明しないまま終わってしまいそうな感じがあります」と、うやむやになる危険性を指摘していました。
さらに「山際氏大臣辞任も『やめて終わりではない』 安住紳一郎アナが指摘した『本当に気になるところ』」(26日TBS系「THE TIME,」)は、番組視聴者の「関心度ランキング」で「山際大臣『更迭』」が第3位に入ったことを紹介。安住アナは「山際さんが旧統一教会の意向を受けて、何か政治判断をしていなかったか。そこは本当に気になるところです」と、前日のコメントを繰り返し強調していました。
国民の支持が急速に落ちている岸田内閣。旧統一教会問題だけでなく、寺田稔総務相と秋葉賢也復興相が「政治とカネ」の問題を指摘されています。迷走は続きそうです。
(コムギ)
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