今年のはじめ世界ランク1位は誰だったか覚えているだろうか? そう、昨年の全米オープン覇者ジョン・ラームである。しかしこの1年で順位は大きく変動。現在同ランク5位に後退している。代わってナンバー1に躍り出たのはローリー・マキロイ。これが9度目の1位だけに驚きはないが欧米両ツアーで年間王者に輝くなど昨今の活躍は目覚しい。ラームとマキロイ、それぞれの一年を振り返る。
ラームにとって22年は「不調」「不振」と形容される年だった。しかしDPワールドツアー(欧州ツアー)の最終戦ツアー選手権でマキロイを退け意地の優勝を飾ったことで溜飲を下げた格好だ。
「これは自分にとって特別な1勝。影が薄いとか調子が悪いとかいわれ続けたけれど、もうそんな言い方はしないで欲しい。3つの大陸で3勝を挙げたんだから十分でしょ」とPGAツアーのメキシコオープンで1勝、母国スペインのナショナルオープン(欧州)で1勝、そして最後に中東ドバイで有終の美を飾り自己採点は我々が思うよりもずっと高いようだ。
私生活では第2子が誕生し「幸せいっぱい」。不満があるとしたら世界ランクのポイント換算方式が今夏に改定され、ビッグネームが多数参戦した最終戦に勝っても世界ランクは大会前と同じ5位のままだったこと。改定後、世界ランクについて「フィールドの厚さが反映されないシステムなのにオフィシャルな世界ランクを名乗るなんて笑わせるよ」と声高に批判していた。
ランク上位者が揃った同大会に優勝してラームが獲得したのは21.8ポイント。対してビッグネームが出場を回避しフィールドが薄かったPGAツアーのRSMクラシックで初優勝したアダム・スベンソンは37ポイントを獲得。換算基準が実情を反映していないとラームは怒っているのだ。
ともあれメジャーに勝てば文句なく世界ランクは跳ね上がる。来シーズンは「ラーム、絶好調」の見出しが踊る活躍を期待したい。
いっぽうマキロイは最終戦での優勝こそ逃した(4位で終戦)ものの欧州ツアー出場わずか10試合(ポイントが高いメジャーを含む)で15年以来4度目の年間王者に輝いた。PGAツアーでもツアー選手権を制して3度目の年間王者。再びマキロイ時代がやってきたようだ。
「これまでにないほど完璧なゴルファーになれたと感じている」と本人。そこにはデータの裏付けもある。ラームに敗れはしたが最終戦ではドライビングディスタンス1位だけでなくフェアウェイキープ率も1位。飛んでしかも曲がらない、誰もが羨むプレーを体現化しているのだ。
「ドライバーが悪い日にはパターが助けてくれる。パターが悪ければアイアン、アイアンが悪ければショートゲームで補える。何か1つに頼るのではなくあらゆるパーツで戦えるようになったのが今年の成果」
10代でネクスト・タイガーと呼ばれたマキロイがこのまま王道を突き進むのか? ラームが行く手を阻むのか? 来るべき23年は2人の抗争(?)が激化しそうだ。
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