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Saturday, December 19, 2020

未知の感染症 静岡県内混乱 医療体制、維持へ苦心【新型コロナ】|静岡新聞アットエス - @S[アットエス] by 静岡新聞

拡大を続ける新型コロナウイルス。先が見えない中、医療従事者は対応に追われる=16日、静岡市立静岡病院
静岡県内の感染者数のグラフ

 2020年、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るい、静岡県内でも人々の生活や経済は大きな影響を受けた。春先は大都市で見られた感染者の大量発生は抑えられたが、10月以降、感染は急拡大し、クラスター(感染者集団)が続発。医療体制逼迫(ひっぱく)の危機感は強まる。クラスター発生施設名の公表などを巡り、行政の情報公開の在り方も問われている。
 11月下旬、静岡市立静岡病院(葵区)は一般病棟の一部を閉鎖した。市内でコロナ患者が増加し、看護師約10人を配置転換する重い決断だった。
 「第3波」の今、医療機関はかつてない苦境にある。従事者の負担が増えた上に病院クラスターも相次ぎ、医療機能が停止したケースでは近隣病院にしわ寄せが及んだ。
 病院職員が差別を受ける事態は輪を掛けて当事者を苦しめた。「家に帰らず奮闘する従事者もいる。理解してほしい」。集団感染が起きた静岡徳洲会病院(静岡市駿河区)の山之上弘樹院長は10日の記者会見で訴えた。
 ▼警鐘
 県内の新規感染者は11月以降、1600人を超え、累計感染者数の7割を占めた。クラスターの現場は飲食店、学校、高齢者施設、事業所などさまざまだが、食事や休憩の際のマスクを外した会話が感染を広げた。
 県は11月27日、流行フェーズ(局面)を上から2番目の「まん延期中期」に引き上げた。その後、感染状況はやや落ち着いたが、県疾病対策課の後藤幹生課長は依然、病床に余裕はないとして、「年末年始は不要不急の帰省を控えて」と警鐘を鳴らし続ける。
 医療提供体制の維持に向けて鍵を握るのは医療、介護、宿泊療養施設の役割分担だ。県は入院病床450床が年明けにも埋まると試算するが、3割は入院の必要がない「65歳未満で持病のない軽症者」。感染者を適切に振り分けられれば満床は回避できる。
 ▼拡大
 県内で感染者が初めて確認されたのは2月28日。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船した静岡市の男性だった。
 未知の感染症に地域社会は混乱。政府要請を受け学校は臨時休校し、授業再開は5月末ごろまでずれ込んだ。4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大され、県や市町は飲食店、遊興施設などに休業要請した。秋以降は飲食店で集団感染が相次ぎ、県は今後、感染が拡大した地域での営業時短要請を視野に入れる。
 クラスターが起きた際の施設名公表を巡り、行政対応の難しさも浮き彫りになった。
 静岡市は12月に方針転換するまで施設名をほぼ非公表とした。そのたびに市民から批判が相次いだが、「利用者を把握している」との主張を続けた。
 県が特定エリアの飲食店で複数の集団感染が出た際に地区名を公表する地区クラスターの手法も、「地区一帯が対策不十分と思われる」との反発が出た。県は手法導入からわずか1週間で「重点検査区域」への名称変更を余儀なくされた。
 浜松市は発生したクラスター10件の施設名を全て公表した。県、静岡市、浜松市の異なる対応に、県民の間でも「なぜ足並みがそろわないのか」と困惑の声が聞かれる。

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静岡県内の感染者数のグラフ

 2020年、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るい、静岡県内でも人々の生活や経済は大きな影響を受けた。春先は大都市で見られた感染者の大量発生は抑えられたが、10月以降、感染は急拡大し、クラスター(感染者集団)が続発。医療体制逼迫(ひっぱく)の危機感は強まる。クラスター発生施設名の公表などを巡り、行政の情報公開の在り方も問われている。
 11月下旬、静岡市立静岡病院(葵区)は一般病棟の一部を閉鎖した。市内でコロナ患者が増加し、看護師約10人を配置転換する重い決断だった。
 「第3波」の今、医療機関はかつてない苦境にある。従事者の負担が増えた上に病院クラスターも相次ぎ、医療機能が停止したケースでは近隣病院にしわ寄せが及んだ。
 病院職員が差別を受ける事態は輪を掛けて当事者を苦しめた。「家に帰らず奮闘する従事者もいる。理解してほしい」。集団感染が起きた静岡徳洲会病院(静岡市駿河区)の山之上弘樹院長は10日の記者会見で訴えた。
 ▼警鐘
 県内の新規感染者は11月以降、1600人を超え、累計感染者数の7割を占めた。クラスターの現場は飲食店、学校、高齢者施設、事業所などさまざまだが、食事や休憩の際のマスクを外した会話が感染を広げた。
 県は11月27日、流行フェーズ(局面)を上から2番目の「まん延期中期」に引き上げた。その後、感染状況はやや落ち着いたが、県疾病対策課の後藤幹生課長は依然、病床に余裕はないとして、「年末年始は不要不急の帰省を控えて」と警鐘を鳴らし続ける。
 医療提供体制の維持に向けて鍵を握るのは医療、介護、宿泊療養施設の役割分担だ。県は入院病床450床が年明けにも埋まると試算するが、3割は入院の必要がない「65歳未満で持病のない軽症者」。感染者を適切に振り分けられれば満床は回避できる。
 ▼拡大
 県内で感染者が初めて確認されたのは2月28日。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船した静岡市の男性だった。
 未知の感染症に地域社会は混乱。政府要請を受け学校は臨時休校し、授業再開は5月末ごろまでずれ込んだ。4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大され、県や市町は飲食店、遊興施設などに休業要請した。秋以降は飲食店で集団感染が相次ぎ、県は今後、感染が拡大した地域での営業時短要請を視野に入れる。
 クラスターが起きた際の施設名公表を巡り、行政対応の難しさも浮き彫りになった。
 静岡市は12月に方針転換するまで施設名をほぼ非公表とした。そのたびに市民から批判が相次いだが、「利用者を把握している」との主張を続けた。
 県が特定エリアの飲食店で複数の集団感染が出た際に地区名を公表する地区クラスターの手法も、「地区一帯が対策不十分と思われる」との反発が出た。県は手法導入からわずか1週間で「重点検査区域」への名称変更を余儀なくされた。
 浜松市は発生したクラスター10件の施設名を全て公表した。県、静岡市、浜松市の異なる対応に、県民の間でも「なぜ足並みがそろわないのか」と困惑の声が聞かれる。

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