(ブルームバーグ): 時価総額世界1位のアップルもついに、世界的な半導体不足の波に飲み込まれた。サプライチェーン危機を受け、トヨタ自動車やサムスン電子など生産縮小を余儀なくされる世界的な大手企業が増えている。
アップルは「iPhone13」生産目標下げ方向、半導体不足で-関係者 (1)
ここ数カ月、電子機器や自動車など広範な業界が供給網の目詰まりで打撃を被る中、管理の行き届いたサプライチェーンを持つアップルだけは最新製品を販売し続けるのに必要な半導体を確保できていた。
しかし、そのアップルも陥落したことで、サプライチェーンの危機が和らぎつつあるとの楽観は打ち砕かれた格好だ。
ミラボーのアナリスト、ニール・キャンプリング氏は「世界で最も強力な企業に起きているなら」、どの会社にも起こり得ると指摘。「アップルは重要顧客として半導体調達で大きな力を持っており、それを踏まえれば、他の企業はさらに大きな問題を抱えているだろう」と述べた。
ジム・リード氏らドイツ銀行のストラテジストは顧客向けリポートで、「このところ半導体メーカーから聞こえる声は、問題の長期化が見込まれることを示している」と指摘。「インフレを押し上げる一方で回復を損なう恐れのある供給サイドの制約の拡大に対処するため、今後数週間、中央銀行の意思決定はさらに複雑になるだろう」と論じた。
実際、半導体の発注から納品までの待ち時間は9カ月連続で過去最長を更新しており、2022年に入っても半導体不足が企業を悩ませる状態は続くとみられる。
コンサルティング会社アリックス・パートナーズは先月、半導体不足によって世界の自動車業界は今年だけで約2100億ドル(約24兆円)の売り上げを失うと予測し、今年の世界の自動車生産台数見通しを当初想定比で770万台引き下げた。
ただ、一部のアナリストはアップルにとっては好機だとも指摘する。
ブルームバーグがアップルの生産目標に関する記事を報じた後、モルガン・スタンレーのアナリストは「アップルが目先の需要を満たせないのであれば、競合各社では半導体不足がさらに深刻な公算が大きく、同社が市場シェアを獲得するチャンスが生まれる」とリポートで記した。
からの記事と詳細 ( アップルもついに陥落、世界のサプライチェーン危機に終わり見えず(Bloomberg) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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