終わりの見えないコロナ禍でも3年ぶり行動制限のない大型連休、しかも多くの観光客でにぎわっているとあって花火も上がり、まちは歓迎ムード一色である▼今日は憲法記念日。75年前の1947年に憲法が施行されたことを記念して国民の祝日に制定された。1日からは憲法週間、憲法の精神などさまざまな普及活動が行われる。国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を三原則とする日本国憲法の意義を再確認するのがねらい▼国家権力を制限し、人権尊重を最も重要な価値観とする。では、果たして憲法の精神は生かされているか。米国に押し付けられた憲法として忌み嫌い、9条改憲を強く望む人々もある▼思えば、沖縄県民は半世紀前、この日本国憲法に恋い焦がれて強く復帰を望んだのだった。「核抜き・本土並み」の熱望に日米の答えは米軍基地過重負担の変わらぬ現実。事件事故が後を絶たない歴史を刻んだ▼三原則は守られているか。国民は国家権力をコントロールできているか。行政は司法に優越していないか。ウクライナ侵攻や台湾有事を言い立てて「反撃能力」とは、憲法を逸脱していないか。ヘイトであふれていないか。LGBTは、人権は、ジェンダーギャップは、子の貧困は▼日々伝えられる国のあり方に、いささか心もとない憲法記念日である。(慶田盛伸)
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。
からの記事と詳細 ( 終わりの見えないコロナ禍でも3年ぶり… - 八重山毎日オンライン )
https://ift.tt/PQLJzEh
No comments:
Post a Comment