伊豆シャボテン動物公園内に植栽している「酒竜舌(サケリュウゼツ)」と「猛竜舌(モウリュウゼツ)」の2株のリュウゼツランは、昨年2022年冬から花茎が少しずつ伸長し始め、春本番を迎えた4月頃から著しく成長し、ゴールデンウィーク頃の好天とその後の高温・多雨も影響していよいよ開花の時期を迎えました。
「酒竜舌」は2017年に温室から移植され、園内「カピバラ虹の広場」横のスペースで開花しております。
また、「猛竜舌」は、第5温室「メキシコ館」と「シャボテン狩り工房」の間の通路へ20年前に移植されたもので、近年では周辺のリュウゼツランに比べてひときわ大きく育っていました。
「酒竜舌」と「猛竜舌」は、いずれもリュウゼツラン属(アガベ属)の多肉植物で、開花期になると巨大なアスパラガスのような花茎を伸ばし、5~10mに達したところで水平に伸びた花芽からクシ状の黄色い花を咲かせます。
生涯の終わりに一度だけ開花し、花が咲き終わるとその株はゆっくりと枯れてゆきます。花が咲くまでに30~40年を費やすため、古くは、100年に一度開花する“センチュリー・プラント”とも言われていました。
【酒竜舌(サケリュウゼツ)】
学名:Agave atrovirens
分布:メキシコの中央高原
30年ほど生育すると、花茎を伸ばし黄色い花を咲かせ、花後は枯死してしまいます。
開花する直前の花茎を切ると、樹液がにじみ出て、それを発酵させたもの「プルケ」、蒸留したものは「メスカル」と呼ばれるお酒になります。
【猛竜舌(モウリュウゼツ)】
学名:Agave atrovirens
分布:メキシコ
アガベ属の中でも特に大きくなる種で、葉の幅が広く鋭いトゲを持っています。
一生の終わりに一度だけ花をつける性質があり、当園のこの株も花を咲かせるため、高さ8mほどにもなる花茎を伸ばしました。
【伊豆シャボテン動物公園】公式ホームページ
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