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Monday, April 27, 2020

高田賢三「始まりには終わりもある。今はこれからに向け新しい仕事、生活の在り方を考える時」(GOETHE) - Yahoo!ニュース

4月27日現在、未だロックダウンが続くフランス・パリで暮らす日本人に、現地在住のカメラマン、松永学が取材。 今回は世界的デザイナー高田賢三さんに、メールで今の状況をうかがった。

今だから考えられることを念頭に置き、自粛あるのみ

高田賢三さんのパリの自邸には何度か撮影にうかがったことがあります。ため息がでるほど美しいインテリアの数々、インタビュー時の落ち着いた佇まい、そのコメントにいつも感銘を受けていました。

賢三さんは、ご周知のように世界的ファッションデザイナーで、ブランド「KENZO」の創設者。1965年に渡仏し、‘70年に初のコレクションを発表。パリの伝統的なクチュールに対し、日本人としての感性を駆使した新しい発想のコレクションが評判を呼び、世界的な名声を得ました。現在81歳。

KENZOブランドを退いてからも精力的なクリエーションを展開し、最近は新しいブランド「K三」をパリから世界に向け発表。その矢先に新型コロナウイルスの感染拡大が起こった。

今、賢三さんはどんな毎日を過ごしているのか? お話を聞かせていただきました。

「約1ヵ月前に外出禁止令が出されてからは家で自粛。たまに外に出て気分転換をしています。春になって天気も良い。動ける範囲(国からの指示で徒歩1km圏内)を散歩していて感じるのは、クルマもほとんど走っていないパリの街は、排気ガスもなく、本当に空気が澄んで空が青く、驚くほど綺麗だということ。もしかしたら今回のことは、自然界からのメッセージかもしれないと思いました。

いつもはジムに行ったりヨガを習ったりと、毎日運動をしていました。今はそれができないので、アトリエと、同じアパルトマンにある自宅との間の階段を昇り降りしたり、部屋でストレッチをして運動不足にならないようにしています。

家では、YouTubeやDVDを通して、たくさんの映画や音楽鑑賞をしています。私が10代後半から文化服装学院時代に見て感動した昔の映画『ロミオとジュリエット』や、『夏の嵐』『山猫』などのヴィスコンティの映画を見直すと、衣裳も含め、そのシーンや映像がまるでルネッサンスの絵画のようで、美の原点を見ているように感じます。若い時に観た映画から、僕はとても影響を受けていたんだと再認識すると同時に、 今このような状況下、映画にはとても助けられています。

また、SNSを通して、各ジャンルのアーティストの皆さんが前向きなメッセージを発信しているのを見ると、時代は変わったなとも思います。

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