新型コロナウイルスのパンデミックで多くの米国人が失業。このため米国では、ウイルスの流行発生以降、人々に食料を配給する慈善団体の負担が70%増加した。米ビジネス・インサイダーが報じた。
記事の著者によると、全米の慈善ネットワーク「フィーディング・アメリカ」のフードバンクの約95%がこの問題に直面している。同団体の多くは、新型コロナウイルスによる隔離生活が続けば、今急増する食糧難にあえぐすべての人々に対し十分な食料が確保できないことを危惧している。
米テキサス州サン・アントニオのフードバンクの責任者、エリック・クーパー氏は、食料を求めて数キロにも及ぶこれほどの長い列をみたことがないと語った。先週は1万人が訪れたという。
クーパー氏は「この危機の終わりも、この行列の終わりも見えない」と語った。以前はサン・アントニオのフードバンクには週に約6万人が訪れていたが、今ではそれが12万に増えたという。
The food banks in San Antonio have endless queues of cars outside them 😢
The real human costs of this virus and the economic downturn are brutal 😰 pic.twitter.com/d3GKCMRMPt
— ricburton 🐚 @ShellProtocol (@ricburton) April 10, 2020
クーパー氏は「行列は短くならず、長くなっていくのは分かっています。私たちは彼らに食料を渡す準備ができていないといけません。そして最大の問題は、食料が足りるかどうかです」と強調し、このような状況下では「奇跡が起こることに期待」するだけだと述べた。
フィーディング・アメリカは、さらに1710万人の米国人が間もなく食糧難に直面し始めると予測している。フィーディング・アメリカ副代表のケイティ・フィッツジェラルド氏は、パンデミックが「完璧な嵐」を生み出したと指摘。これまでの50年間にわたる同組織の活動の中で、前代未聞の事態が起きたと述べている。
米ワシントン・ポストによると、約2200万人の米国人が、パンデミックによる財政難で職を失った。
さらにフィーディング・アメリカは、感染を恐れて不足する職員やボランティア、マスクや手袋の不足にも悩まされている。
新型コロナウイルスの感染はほぼ全世界に広がっている。WHOの最新データによると、感染者は世界で250万人超、17万5000人以上が亡くなった。
新型コロナウイルスによる死亡者数及び感染者数の世界第一位は、米国(ニューヨーク州が最多)。米国では大規模災害が宣言された。ウイルスの影響を最も受けた国々のリストにはスペイン、イタリア、フランス、ドイツも含まれている。
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April 24, 2020 at 04:16PM
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