神奈川県座間市のアパートで若い女性など9人の遺体が見つかった事件の裁判は、8人目と9人目の被害者の事件について、検察と弁護士による中間的な論告と弁論が行われました。これで個別の事件ごとの審理は終わり、次回は被告の精神鑑定を行った医師への証人尋問が行われる予定です。
2017年10月、神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件では、白石隆浩被告（30）が性的暴行をしたうえ9人を殺害し現金を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われています。
裁判では被害者が殺害されることを承諾していたかなどが争点になっていて、16日は神奈川と東京の8人目と9人目の被害者の事件について、検察と弁護士の双方が意見を述べました。
この中で検察は「被害者たちが事前に被告とやり取りしていたのは『首つり自殺』についてで、いきなり失神させられ殺害されることは当初の意図から明らかにかけ離れている。事件の本質は、被害者たちをおびき寄せて性的暴行をして殺害し金を奪うという、極めて自己中心的な単なる殺人であり、被害者はいずれも抵抗するなどしていて殺害を承諾していなかった」と主張しました。
一方、弁護士は「いずれの被害者も初対面の被告の部屋に入っている時点で、望んでいた死の実現を被告に委ねたと理解できる。また、部屋では自分の意思で飲酒したうえで睡眠薬を服用するなど、死ぬつもりがなければしないような死の実現をさらに加速させる行動をとっており、殺害の承諾はなかったという検察の主張には疑問が残る」と主張しました。
被告は腕組みをして目を閉じて聞いていました。
これまで9人の被害者を3つのグループに分けて審理が行われてきましたが、個別の事件ごとの審理は終わり、次回の裁判では捜査段階で被告の精神鑑定を行った医師への証人尋問が行われる予定です。
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November 16, 2020 at 12:53PM
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座間9人殺害裁判 個別事件の審理終わる 次回医師への証人尋問 - NHK NEWS WEB
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