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Thursday, December 30, 2021

「終わり見えない……」 コロナ禍の保健所、ドキュメンタリー映画に [新型コロナウイルス] - 朝日新聞デジタル

  • アピタル

 新型コロナウイルスの対応に追われる保健所。その日々に密着したドキュメンタリー映画「終わりの見えない闘い」が、大阪市淀川区のシアターセブンで上映されている。感染の拡大とともに業務が逼迫(ひっぱく)してきた保健所が抱える課題を映し出す。

 鳴りやまない電話、膨大な量の紙の資料。疲弊しながらも、丁寧に電話対応にあたる保健師たち。応援に駆けつけた保健師は「緊迫した状態でストレスもかかっていた」と語り、涙を流す。

 現場は東京都中野区保健所。撮影期間は2020年6月から21年3月までで、深夜まで働く職員らの姿を記録している。

 撮影したのは、ハンセン病問題や障害者福祉をテーマにした映画を手がけてきた宮崎信恵さん(79)。昨年5月、知人から「保健所が大変なことになっている」と連絡を受け、取材を始めた。

 撮影のさなかに感染の第2波、第3波が訪れた。保健師らは保健所に泊まり込んだり、年末年始も対応にあたったり。ある保健師は「終わりの見えない仕事をずっと毎日やっているところがある。そこが一番つらい」とこぼす。

 撮影は今年3月でいったん終了。100時間を超える映像を編集している時も感染の第4波、第5波が来た。全国の保健所の業務は逼迫し、1カ月の時間外労働が「過労死ライン」を超えるケースも各地で続々と報告された。

 宮崎さんは「引き続き撮影を続けたかったが、感染が広がるにつれ保健所がどういう状況になるのか知ってもらうため、編集作業を続けた」。映画は8月末に完成し、感染が下火となった10月から各地で劇場公開されている。

 1月14日まで。大人1800円、大学生以下千円、小学生以下700円。上映の問い合わせはシアターセブン(06・4862・7733)。自主上映の問い合わせはピース・クリエイト(03・3699・4883)。(山根久美子)

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