「大人になって終わりじゃない」虐待の実態を描く映画 撮影資金募る - 毎日新聞 - 毎日新聞

児童養護施設出身者を描いたドキュメンタリー映画の撮影をする山本昌子さん（右）＝東京都杉並区下高井戸で2022年4月9日午前11時26分、林田奈々撮影

　虐待を逃れて生き延びた子どもたちの、その後の人生を考えたことはありますか？――。児童虐待の相談件数が30年連続で増え続ける中、虐待後の実態を社会に問いかけるドキュメンタリー映画の撮影が3月から始まった。監督は、自身も虐待された経験があるボランティア団体代表の山本昌子さん（29）が務める。インターネット上の「クラウドファンディング（CF）」で寄付金を募りながら、全国を回って児童養護施設などで過ごした若者の声を集め、撮影に生かす予定だ。

　山本さんは両親のネグレクト（育児放棄）が原因で、生後4カ月から18歳まで乳児院や児童養護施設で暮らした。

　成人式は着物を借りる経済的な余裕がなかったため出席を断念した。しかし、後に専門学校の先輩の援助があり、自身の振り袖姿を写真撮影することができた。この時、周囲に「大切にされている」と実感した経験から…

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