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Monday, December 5, 2022

豪中銀、6日追加利上げの見通し-引き締めサイクルは終わりに近づく - ブルームバーグ

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は今週の会合で追加利上げを行うと見込まれるものの、引き締めサイクルは終わりに近づいているとみられる。一方、ニュージーランド(NZ)準備銀行(中銀)は前回会合で過去最大の利上げを実施するとともに追加引き締めも示唆しており、年末の段階で両中銀の見通しには開きが目立っている。

  豪中銀は6日の政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を0.25ポイント引き上げ3.1%とするとの予想がエコノミストの間で大勢だ。さらに1、2回の追加利上げを見込むエコノミストがいる一方で、豪州経済を過度に減速させることなくインフレを落ち着かせるとの同中銀の目標を踏まえ、来年には同中銀が利上げを一時停止すると予想する向きもある。

  これに対し、NZ中銀はここまで合計4ポイントの利上げを実施し、追加引き上げが見込まれている。米連邦準備制度も3月から計3.75ポイント引き上げており、こちらもさらなる利上げが予想される。両中銀はインフレ抑制でリセッション(景気後退)入りリスクも辞さない構えだ。

  下のチャートは各中銀のターミナルレート(金利の最終到達点)の市場予想を示している。

Lower Peak

The RBA is seen nearing the end of its tightening cycle

Source: Bloomberg

  HSBCホールディングスの豪州・NZ担当チーフエコノミストで豪中銀に勤務した経歴を持つポール・ブロクサム氏は「中銀間の相違は一部経済状況の差と反応関数の違いを反映している。NZのインフレ問題はより根深いものと見られ、住宅市場のサイクルもさらに極端だ」と指摘した。

Australian wage growth is running at a weaker pace than peers

  豪州ではNZと米国が経験しているほどの賃金上昇圧力が見られないことも重要な点だ。NZの労働コスト指数の伸びは年初から3%を上回り続けているが、豪州の統計は前四半期に2%レンジを抜けたに過ぎない。

  インフレ率については、豪州中銀の予想は今四半期に8%でピークを打ち、その後の2年間は鈍化傾向となり、2025年になってようやく2-3%目標に戻るとの見方を示している。これに対しNZは、今四半期と来四半期に7.5%でピークとなり、その後は積極的な利上げサイクル見通しを背景により急速に減速すると予想されている。

Still Overshooting

Forecasts show RBA can live with a slower return to inflation target

Source: RBA, RBNZ

原題: Australia Set to Raise Rates as Tightening Cycle Approaches End(抜粋)

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