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Saturday, July 30, 2022

全社が減益か赤字のGAFA支配は終わりの始まりか - iFOREX

米では大手企業の4~6月期決算発表が続いているが、ここまでに発表されたGAFA4社の決算はAmazonが赤字で、残り3社は前年同期比減益だった。これまで圧倒的な強さでネットの世界を支配してきたGAFAも、その支配力が衰えてきているのかもしれない。

Amazonは2期連続赤字

 Amazonが28日のNY株式市場終了後(日本時間29日早朝)に4~6月期の決算を発表。売上高は前年同期比7%増の1,212億ドル(約16兆1000億円)だったものの、純損益は20億3000万ドル(約2,700億円)の赤字という内容だった。

 Amazonは前期1~3月期も38億ドル(約5,000億円)の赤字だった。それ以前は2015年7~9月期以来赤字決算はなかったのだが、2022年になって2期連続の赤字を計上した。

 GAFAとまとめて呼ばれるアメリカの巨大IT企業4社、アルファベット(Google運営)、Apple、メタ(旧名Facebook)、そしてAmazonは、2010年代に爆発的に成長してインターネットの世界を支配する企業として知られるようになった。

 これら4社は株価も高騰し、メタ以外の3社は時価総額が1兆ドル(約133兆円)を超えた。一時はGAFAの4社にMicrosoftを加えた5社で東証の全銘柄の時価総額を超えると言われたこともあり、世界のインターネット業界や株式市場で圧倒的な存在となった。

 しかし今期の決算はAmazonが赤字であり、他の3社も減益だった。アルファベットは売上高が前年同期比13%増の697億ドル(約9兆2700億円)で、純利益は同14%減の160億ドル(約2兆1300億円)だった。

 Appleは売上高が前年同期比2%増の830億ドル(約11兆円)で、純利益は同11%減の194億ドル(約2兆5800億円)だった。メタは売上高も前年同期比1%減の288億ドル(約3兆8300億円)で、純利益は同36%減の67億ドル(約8,900億円)だった。

 メタは減収減益とGAFAにしてはかなり珍しい低調な決算で、減収は2012年の上場以来初めて。また利益も36%の大幅減少だった。

 GAFAは2010年代に台頭し、2020~21年のパンデミック開始による巣ごもり需要増大で成長が一層加速した。またFRBを初め各国中銀が膨大な金融緩和を行ったことで、株価も2019年以前より遥かに高騰した。

 だがパンデミックは完全に終息していないものの、2022年に入って各国が以前の生活に戻り始め巣ごもり特需は消えつつある。またインフレの進行のため各国中銀は緩和を止めて引き締めを開始している。

 この状況では2021年以前に存在していたGAFAの業績と株価に対する追い風はなくなり、むしろ向かい風になってきた感がある。GAFAは世界有数の企業なのでもちろん倒産などはほぼありえないが、これまでのような圧倒的支配の時代の終わりはすでに始まっているのかもしれない。

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