イーロン・マスク氏は7月2日2時(日本時間)、Twitterの利用を一時的に制限すると発表した。
理由は「極端にデータが収集されることに加え、システムの操作に対処するため」(同氏)で、具体的に以下の条件を設ける。
- 認証済みアカウントは1日あたり6000件まで投稿を閲覧可能
- 未認証アカウントは1日600件まで
- 未認証の新規アカウントは1日300件まで
Twitterの制限については、上記の他にもログインせずにTwitterへのアクセスを試みると、投稿やそれに付随する画像などが閲覧できなくなっている。ITmedia Mobileでは「iPhone 14 Pro Max」「iPhone SE(第2世代)」「Galaxy S23 Ultra」「Pixel Fold」を用意し、Google ChromeアプリとTwitterアプリの両方からログインしない状態で、Twitterにアクセスしてみたが、いずれの方法も閲覧できないことを確認できた。
Twitterの投稿や画像などの閲覧を希望する場合は、Twitterへのログインかアカウントの新規作成が求められる。メディアの記事やブログ記事などに貼り付けられたツイートは表示されるが、それをタップまたはクリックすると、「問題が発生しました。再読み込みしてください。」という文言とともに「やりなおす」というアイコンが表示される。
この件に関して、同氏は1日5時頃に「Twitterからデータが奪われすぎているため、一般ユーザーへのサービスの質が低下していた」とのコメントを投稿した。その1日後のツイートには「システムの操作に対処する」ことが制限の理由に加えられているが、真の目的は「Twitterからデータが持ち出されるのを極力防ぐため」だろう。
ここでいうデータの持ち出しは、一般ユーザーが単に情報収集を目的として、Twitterを閲覧する行為ではなく、過去に同氏が明かした「企業によるデータの持ち出し」を指し示す。2023年5月には「MicrosoftがTwitterのデータの一部を無断で他者に流した」と一部のメディアが報じていた。
Twitterがデータの持ち出しを防ぐための対策を練った結果、今回の暫定的な措置となったわけだ。ユーザーが負担を被る内容であることから、ユーザーの不満を表すワード「Twitterサ終」「Twitter終わり」「Twitter一生」がトレンド入りした。
Twitterはこうした極めて重要な案内や、仕様変更などについて、公式アカウントでの情報周知を徹底していない。Twitterに「使えないSNS」というレッテルが貼られるかどうかは、同社の今後の動きにかかっている。
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