
● 中国家電メーカーのハイアールの今昔 11月9日、東京で家電メーカーのハイアールジャパンセールス(*)の新商品発表・事前試食会が行われ、出席した。会場はクッキングスタジオのようで、長い作業台の上に、電気鍋のような製品が数台、置かれていた。12月1日に、販売を開始する新商品、無水かきまぜ自動調理器「HotDeli(ホットデリ)」だ。90種類の自動調理メニューを搭載し、食材のうまみと水分を生かして、1~2人分程度の料理や食事を数分間で作ってくれるという。 *ハイアールは中国の家電メーカー 【この記事の画像を見る】 同社の販売担当者は、「すべての自動調理メニューの材料や作り方は、スマートフォンからQR コードを読み取るだけで確認でき、お出かけ中でもメニュー選びが簡単に行えます。材料を入れてスイッチを押すだけの『ほったらかし調理』で簡単においしい料理を作れます」と説明している。 説明を聞きながら、私は、20年前、米国・ニューヨーク市にあったハイアール米国法人の展示ホールで洗濯機の説明を受けたことを思い出した。ワンルームに住む独身または2人世帯をターゲットに絞って開発された小さな洗濯機だ。放水は洗面台でも済ませられる利便性が強調されている。 当時と今の展示は場所が異なるが、ターゲット層は同じだ。 ただ、当時のハイアールは、まだ海外に進出したばかりの中国のローカル企業にすぎなかったが、いまは世界を股にかける白物家電の巨人となっている。それが一番大きな違いだ。
● 「ハイアールはやがて中国の松下電器になる」という予言 1984年以降、倒産寸前の青島冷蔵庫総廠(ハイアールの前身)をここまで引っ張ってきたのは、張瑞敏会長兼CEOだ。72歳の張氏は、11月5日にハイアールの会長を辞任し、会社の運営を次の指導陣にバトンタッチした。 中国のメディアは、「一時代の終わりを意味する張瑞敏の退職」「伝説の終わり」といったタイトルで、この出来事を報じ、その退職を惜しんだ。長年にわたりハイアールと張氏を取材してきた私も万感の思いに浸り、これまで体験したいろいろなことが走馬灯のようによみがえってくる。 1997年秋、月刊誌「中央公論」の編集者と会い、私は次の原稿で中国の家電企業について書いてみたいと相談した。担当編集者は目を丸くして、「日本は家電の強国ですよ。このようなテーマで大丈夫でしょうか」と心配してくれた。しかし、中国の家電事情を調べていた私は、考えを変えず、1998年にハイアールに関するリポートを掲載してもらった。このなかで、私は「ハイアールは、やがて中国の松下電器(現パナソニック)になるだろう」と「予言」した。 このりポートはハイアールを大きく取り上げ、真正面から評価した海外で最初の報道となった。当時、この「予言」を出すことは、かなり勇気がいるものだった。後で知ったことだが、リポートが掲載された後、同社を訪れた訪問客に配られる紹介資料の一番上に、このリポートが置かれていたそうだ。 このようなこともあって、張氏と私は深い信頼関係で結ばれていた。 当時、私はメディアや講演などで日本の家電メーカーが対中国戦略を変えないかぎり、5年以内に、中国市場でのシェアを無くしてしまうと警鐘を鳴らした。ハイアールを先陣とする中国家電メーカーの攻めが早かったのだ。
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